2009年1月28日水曜日
「知の衰退」からいかに脱出するか? 大前研一
本書は、官製不況、食品偽装などの現代の日本社会で起きている“バカっぽい社会現象”を具体的な反面教師として題材とし、著者と共に「考え」、「皆とは違う行動を取れる」人になるためのテキストです。
「知の衰退」から脱却するためにはどうすればよいか!それについて著者は「自分で考え抜く力」を身につけることの重要性をくどいほど述べています。その上で、周りの人達とは違う、ユニークな存在になるためには、「自分で考え抜いたことを実行する勇気」と「結果が出るまで続ける執念」を持つことが必要だと言う。
「ピンチこそチャンス」と「知の衰退」の危機から脱出するのは、それに気がついた人しかいません。たとえ1人でも、行動を起こすことが大切だと著者は言う。
誰も率先して行動しようとはせず、思考停止状態に陥っている現代の日本社会において、低下してしまっている社会全体としてのIQを高めるための思考と行動!
その作業を実践する人は、現代の日本社会を立て直す貴重でユニークな存在になるはずです。
2009年1月26日月曜日
面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則
『面倒くさい』を根拠として、さまざまな問題を事前に解決していく方法が55つにわたって紹介されています。
本書では、まず『面倒くさがりや』の定義付けがされています。
堕落型の『面倒くさがりや』と先行型・変革型の『面倒くさがりや』の2つが存在しているようです。
堕落型は、一般的な意味の『面倒くさがりや』ですが、先行型・変革型は、特殊な意味で使われています。
几帳面な『面倒くさがりや』と言い換えれるかもしれません。
小さな問題は、ほおっておくと大きな問題になりかねません。
大きな問題は、面倒くささも大きなものとなります。
事前に解決策を講じておいて、面倒くさいことをさけることを推奨しています。
面倒くさいと感じることは、ダメなことじゃありません。
逆に、健全なことです。
『面倒くさがりや』というと、面倒くさいと感じほっておくという印象があります。
本田直之さんは、ほおっておくのではなく、対策を行う『究極の面倒くさがりや』を自称しています。
2009年1月25日日曜日
読めそうで読めない間違いやすい漢字
某総理大臣が漢字誤読を連発してマスコミの好餌になりましたが、マスコミのアナだって「イチヤ報いる」などと言う人がいます。漢字は複数の読み方があるうえ、あて字が多いので、正しく読むのは至難のわざです。本書は、漢字が正しく読めているかどうかを試す格好のチェックリストです。
まず、誤読の定番として240ほどの漢字語句(一矢など)が列挙されます。
頁の表に間違いやすい漢字語句、裏に正しい読み方と誤読例、簡単な解説が載っています。ついで、字は似ているが意味の違う漢字(爪と瓜など)、厄介なあて字(寸々など)、難読語の音訓、動植物名などを扱います。世の中は、漢字をできるだけ使わないですます方向に動いていますが、本書の前半に出てくる漢字ぐらいは正しく読みたいものです。
2009年1月17日土曜日
男道 清原和博
野球人・清原和博が、その激動の人生を自ら綴った一冊。
やんちゃ坊主だった少年時代からプロ野球・オリックス・バファローズでバットを置くまでの41年間の出来事、出会い、別れ、感情等が穏やかに語られている。
前宣伝でやたら強調されていた読売や王貞治、桑田真澄への怨み辛み文句などは当時の気持ちを正直に記してある程度で、あとは彼らへの「感謝」の気持ちに満ち溢れている。
不思議なことだが、本書を読んでいると読者の目の前で清原和博が本音で語ってくれている、そんな感覚に陥る。
本という媒体を介してはいるが、そこに印刷された文字からは清原和博という人間の魂を感じる、嘘偽りのない肉声、本当の彼の人間性が伝わってくる。
もともと筆が達者なことで有名ではあったが、本書からは清原和博の「文才」を感じる。
個人的に特に好きなのは野球に出会う以前、泥んこになって遊んでいたヤンチャ坊主時代と、故郷岸和田を離れPL学園寮に「収監」されるまでの情景・心理描写だ。
やはり抜群に表現力が豊かで、読者の脳内で映像化して簡単に追体験できるようになっている、まるで何かのドラマや映画を見ているようだった。
全ページこのような調子なので、読者も読み応え十分、読破するのに時間がかかる、一流の自伝に仕上がっていると思う。
欲を言えば、清原和博の濃厚な人生を振り返るにはまだまだページが足りず、書き切れていないと感じたし、清原本人もそれに近いことは本書内で書き記している。
できれば第2弾も読みたいものだ。
これを上巻にして、下巻を発売してはどうか。今度は人物中心の話になると思う。
なんにせよ素晴らしい一冊である、清原和博の新たな人生に幸あれ!
2009年1月16日金曜日
悼む人 天童荒太
天童荒太氏の8年ぶりの長編だ。本書の主人公静人は、ある出来事から心理的な葛藤を起こし、全国津々浦々をまわりあらゆる死を悼む旅をするようになる。そしていつしか悼む人と呼ばれる。本書の中には数十の死を悼む主人公の行いが描かれる。とにかく死が連続する。
その悼みの中で、賛同者として新聞記者、心を痛めた女性が共感をする。静人の家族も辛い思いの中で静人を思い出す。400ページを悠に超える大長編の死と生、そして愛についての物語を読み進める中で、いつしか自分の家族、仲間などを思い浮かべていた。
物語は死の連続が、いつしか凝縮した愛に変わっていく。
当たり前ですが、天童さんが8年間想いを込めてつくった作品、笑ったり、ホロリとする中で一気に読み終えます。
2009年1月12日月曜日
はじめてのGTD ストレスフリーの整理術
古い書類、処分を迷ったら捨てるか、それとも取っておくか?
正解はどちらでもよいので決めておくことだという。
その都度迷って時間をロスすることが一番いけないのだとある。なるほど、その通りで明快だ。
仕事をなし遂げる技術や整理術を体系的に解説してくれる好著。アナログ派だろうがデジタル派だろうが問わないのがうれしい。
こういうことは今後、新入社員教育でびっちりたたき込むことになるのだとは思うが、今からでも遅くないはず。
ナレッジワーカーが仕事をなし遂げるための必読書だと思う。
2009年1月7日水曜日
「原因」と「結果」の法則
わずか95ページの、しかも比較的字数の少ない、大変読みやすくて美しい上質本。
ベールに包まれたイングランドの作家ジェームスアレンの最も有名な書物。知恵の書。
最も大事なものはきれいな心、素直な心、まっすぐな思い。
あなたの思いのままに人生は形成される。
あなたの思いがそのままあなたの日々であり今のその人生である。
今のあなたの環境もすべからくあなたの思いが望んだとおりになっている。
体の病気も心の病もすべてあなたの思いの結果である。
つまり原因はあなたの心やあなたの思いである。
宇宙の絶対の法則は原因と結果の法則で独活いている事。
誰もこの法則を変えることは出来ない。
しかし、あなたの心の思いはあなただけが変えることが出来る。
成功も夢の実現もあなたの思いのままである。
あなたの人生や成功をコントロールできるのはあ
なたの心の思い一つである。
キレイな思い、キレイな心、ふさわしい心、静かな心
そういったものは、あなたの理想すること、正しい夢や希望を持つ事、持ち続ける事から始まる。
そうおしえてくれたこの本に感謝。
熟読玩味するに値する人生ミラクル本といいたい。
静かなる真実のあなたの心の奥底にこの本を捧げるがいい。
2009年1月6日火曜日
反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)
貧困はつねに隠されている。その存在は誰にとっても都合が悪いものだからだ。
筆者は日本における貧困層の存在を、豊富な統計的なデータを援用しつつ、自らの支援経験もそれに重ね合わせながら、冷静かつ客観的に明らかにしていく。
こうした説明によってこれまで見えなかった貧困問題が見えるようになった私は、まさに蒙を啓かれる思いがした。
しかしそれだけなら「学者」にもできる。筆者の強みは社会からはじき出された人たちのさまざまな声に、ずっと耳を傾けてきた貴重な体験にこそある。
それゆえ、この本で紹介されている多くの人たちの発言には、筆者の熱い思いが同時に込められることになり、単なる事例紹介を超えたある種の感動を与えるものになっている。
最後の部分で筆者は、すぐにこの本が古びてしまうという代償を払って、反貧困運動の現状分析を試みている。
それは日本の反貧困運動がまだスタートラインにすら達しておらず、いま多くの人たち(つまり、読者たち!)が自分にもできる市民的行動をしなければ、こうした運動自体が雲散霧消してしまうという危機感によるもののように思われる。
強度の大きい橋は、最も弱い部分が補強されているものである。
つまり筆者の言う「強い社会」を目指すのであれば、最も弱い人たちをその周りの人々が支えなければならないはずなのである。
こうしたいわば当たり前の認識が欠如した社会には、たとえそれがどんなに経済的に豊かだと言われていたとしても、個人的には住みたくはない。この本を読んで、私は素直にそう思った。
2009年1月5日月曜日
予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」
所謂一般読者向けに経済学と心理学に跨る領域を扱う行動経済学の種々のリサーチ結果から、一見以外な人間の非合理性を焙り出す面白い内容になっている。例えば、
・全く関係ない数字を、ある商品を買っても良い価格判断のベースにしてしまったり、
・数種類のオファリング価格の中にダミーが入っていると無意識にその価格に引っ張られた判断をしてしまったり、
・無料と1円の差異が判断に及ぼす心理的インパクトはとてつも無く大きかったり、
・社会規範(social norm)と市場規範(market norm)の文脈を間違えて、互恵といった考え方に代表される前者の文脈で対処すべきところに、後者のお金の概念を持ち込むと人間関係、企業の消費者対応や従業員対応等々あらゆる面で総スカンを食うとか、
・人間は冷静な状態と興奮した状態では好き嫌いや善悪の許容度といった点での判断に大きな差が出てしまうとか、
・自分が所有している物の価値測定に際しては感情移入をしてしまう結果とてつもなく過大評価をしてしまう、
等々、多くの意外性を持ったリサーチ結果から、人間の判断というのは、これまでの標準的な経済学が前提としているような合理的なものではなく、非合理的なことが多く、且つその非合理性はランダムで無分別なものではなく、システマチックで予測可能なものである
(≒人間は首尾一貫して非合理的)なのであると説いている。人間とはそういうものだということを知っておくだけでも、いろんな間違いを回避することには役立ちそうである。
2009年1月4日日曜日
のうだま ― やる気の秘密
読後。読書体験というのは表現できない感動で、自分の脳みそがピカッと輝いた気がしました!
作者の方が多忙な二児の母ということもあり、例がとっても具体的で共感しきり。(イラストも多いです。)
かといって、ただの時間のやりくり本や、家事の効率云々の「主婦の知恵」本とはまったく違います。
あくまでも「脳」を「騙す」ことで、マンネリ化を脱却し、「習慣化」することが目的。(たとえば英語やトレーニング)
習慣化によって、今まで面倒だと感じていたことをそうじゃなくするという「脳」に関する本でした。
習慣化することの、目から鱗な生活の“コツ"が大きく4つの項目にわたってかかれています。
脳に関する本は沢山出ていますが、最先端のことをとても噛み砕いて教えてくれます。
(ちなみにY老先生の本を何度も挫折経験アリ)
本は厚く難解であれば価値があるわけではありません。
短時間で読めて、読んだことで、血となり肉となり、生活の糧になることがもっとも大切です。
そうい意味でも、この本の形態は私には合っていました。
経験上、勇気をもらった本はぜったいに処分できないので、実用書に近いのだと思います。
手の届くところに置いておいておいて「最近なんとなくダメな感じ・・・」な
気分のときに読んで、リセットしてくれる一冊です。
やる気は必ずなくなるし、自己啓発本は何冊読んでも同じ。
この本は、何度も読み返して、手元に置いておきたい宝物みたいな本です。
従来の脳本に読み飽きた人にもお勧めです。
2009年1月3日土曜日
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす
とても面白い本です。「目からウロコ」です。そしてピッタリ、ビックリです。その上、役に立ちます。
何が面白いかと言いますと、この本には1冊ごとに違ったID番号が記載されており、このID番号を使ってWEBサイトを開いて180項目の簡単な設問に答えて入力すると、自分の天性の「才能(特長的な資質)」の上位5つが、解説付きで示されるということです。紙の情報媒体である書物とインターネット・ツールが合体した新しいビジネスモデルであることが面白いと感じられました。
「目からウロコ」は、やはりこの書物の内容です。人間は「才能」に「知識」と「技術」の三つが組み合わさって「強み」として発揮できる。「才能」は天賦のものであり、これは一生変わらない。そして、この「才能」の芽は誰でも固有に持っているものであるが、各人異なった独自のパターンを持っているという。要は人固有の弱みを克服するために無駄な努力をするより、個々人の持って生まれた資質(才能)にそって知識や技術を補強して「強み」にする方が、なんぼか近道で無駄が少ないということのようです。
実際に私が試して見ましたところ、ピッタリ、ビックリの頷ける内容でした。この5つの才能を持ち合わせている人への対処法も本文中に書かれています。本書の中には、それぞれの資質を自分自身がビジネスで活かす方法や組織内で活かして、強い競争企業体質をつくるためのヒントやアドバイスが述べられていて役に立ちます。社員の活き活きした働きぶりで経営のクオリティレベルを向上するには有効な情報源です。社員の採用や能力開発で色々な試行錯誤を繰り返して悩んでいる方、自分の能力の分野を見極めておきたい方、個人の能力を活かす経営をめざす方には是非お勧めです。社員満足度調査や上司と部下の関係把握の有効な示唆も本文中に書かれています。
2009年1月2日金曜日
奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録
マジで感動しました。いっきに読んでしまいました。
無農薬でりんごを生産することは常識では考えられないことらしいのですが、
その不可能を可能にした木村秋則さんの記録です。
失敗つづきで出口のみえないなか、あることがきっかけで糸口をつかみ、また挑戦し、
ついには、りんごの花が咲いた話にはとても感情移入してしまいました。
無農薬でできたりんごも奇蹟なら、木村さんの探究心、挑戦する気持ちが
持続しつづけたこと、これもまた奇蹟です。
生かし生かされながら、存在するということ、言葉の上では知っていても
本当に知るということがどういうことなのか、木村さんは極限の状況の中で
ついに掴み取ったのです。
大げさではなしに、木村さんは人類の未来にむけて、とても大切なところに
たどり着いたのではないでしょうか。
普通では到達できないところであると思います。
科学の進歩の美名の前に、切り刻んで成り立ってきた現代の文明、自分で
自分の首をしめているような現代文明、何かが間違っているとかんじながら
突き進んできた文明、そのなかで、今いきる私たちはこの木村さんの経験は
とても意義があることであると思います。
また、教育の分野にもこの木村さんの視点を生かしてくれる教育者がでると
いいですね。ぜひ多くに人に読んでいただきたい本です。
2009年1月1日木曜日
世界連鎖恐慌の犯人 (Voice select)
緊急出版ということで、2008年秋の世界同時金融不況の原因となったあのいわゆるひとつのサブプライムローンの欺瞞的な内容、CDSとCDOのからくり、金融資本主義の主役であるインベストメントバンクとヘッジファンドの腹黒さ、これらがわかりやすい表現で説明されています。
このたびの世界不況について、堀氏は、「誰かがほんとうのことを語らねばならないのだ。」と「まえがき」では、威勢良く書いていますが、本文は結構おとなしい。読者としては歯がゆさを感じます。堀さんも本当はもっと踏み込んで、詳しく書きたかったのでは、と思わせる部分が何箇所もあります。
(固有名詞等々を出すことにはいろいろと差しさわりがあるようで・・・・・。)
堀氏が設立したドリームインキュベータ(DI)に転職してきた人のことを記述している箇所がありますが、ここを読んで、一度、このDIという会社で働いてみたくなりましたね。
不況下の現在、最終章の「「ピンチこそチャンス」の発想を持とう」には勇気付けられます。
30歳の保健体育 三葉
まず「愛するあの人をいかに大切にするか」というスタンスがいい。
(多分)男性側視点から書かれたものなので女性からはつっこみどころもあるかも知れないが、
「とにかくモテよう」「どうやれば女とヤレるか」という動物的視点でなく、
あくまで特定個人同士の真摯なお付き合いを目指すところに好感が持てる。
連絡先の好感方法やデートのノウハウ、セックスへのムード作りなどにも
細やかな配慮がなされていて、少なくとも男性の私から見れば説得力がある。
もちろん物足りない部分もある。肝心かなめの「出逢い」「プロポーズ」を
すっ飛ばしているのは少なからずマイナス・ポイントだし
セックスの解説にページを割くのはいいがセックスに至るまでを
もっとじっくり考察してもよかったのではないか、という疑問もある。
例えば、初セックスに持ち込むまでの期間と交際の持続期間の関連など。
それらを念頭に置いても「30歳を超えて女性経験のない男性の手助け本」としての価値は高いし、
女性経験はあるけどしばらく縁のない男性、パートナーがいる男性にも有益。
(多分)男性側視点から書かれたものなので女性からはつっこみどころもあるかも知れないが、
「とにかくモテよう」「どうやれば女とヤレるか」という動物的視点でなく、
あくまで特定個人同士の真摯なお付き合いを目指すところに好感が持てる。
連絡先の好感方法やデートのノウハウ、セックスへのムード作りなどにも
細やかな配慮がなされていて、少なくとも男性の私から見れば説得力がある。
もちろん物足りない部分もある。肝心かなめの「出逢い」「プロポーズ」を
すっ飛ばしているのは少なからずマイナス・ポイントだし
セックスの解説にページを割くのはいいがセックスに至るまでを
もっとじっくり考察してもよかったのではないか、という疑問もある。
例えば、初セックスに持ち込むまでの期間と交際の持続期間の関連など。
それらを念頭に置いても「30歳を超えて女性経験のない男性の手助け本」としての価値は高いし、
女性経験はあるけどしばらく縁のない男性、パートナーがいる男性にも有益。
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